ページの先頭です。

本文へ移動する。

PROJECT 04 IHIのものづくりを支えるグループ全社員を支える人事システム基盤をつくれ。

企業の成長は、その専門領域の事業のみによって支えられるわけではありません。基幹業務といわれる企業の基盤を支える業務もまた、企業の成長を支える大切な一要素。幅広い”ものづくり事業”を展開してきたIHIグループにとってもそれは例外ではなく、事業規模が拡大するにつれ、IHIグループ各社はそうした基幹業務を独自に発展させてきました。そうした中、IHIグループ全体の成長を見据え、人事関連業務を標準化・効率化するために変革を起こそうと発足したのが「グループ人事変革プロジェクト」です。今回は、その全体のプロジェクトリーダ(PL)と、その一端を担う「グループ共通人事システム基盤導入」に参画した社員二人にフォーカス。IHIグループ全体の人財マネジメントを支えるプロジェクトの一部を紹介します。

01IHIグループの基盤を支える
人事システムの変革へ。

2016年、IHI人事部へと出向が決まったS氏。彼に課せられたミッションは、IHIグループ全体の人事関連業務を変革していくプロジェクトだった。
当時、IHIグループ各社が成長・拡大していく中で、人事関連業務は各社独自に構築・運用されていた。
しかし、IHIグループ全体における経営目標の達成には、そこにメスを入れ、業務効率の改善を図ることでIHIグループ全体の業務コストを低減させることが急務ともいえる課題だった。
こうした背景のもと、S氏にそのPLとして声がかかったのだ。
「プロジェクトは、2つの大きな柱からなるものでした。一つは、IHIグループ各社の人事関連業務の標準化。もう一つは、IHIグループ全体で利用可能な人事システムの導入です。」
後者は「グループ共通人事システム基盤導入」と言い、端的に言えばシステムを統一化し、人事データを一元管理できるようにすることです。
とはいえ、IHIグループの従業員は28,000人を超える。その全員が活用するシステムを入れ替えることは決して簡単ではない。実装までの期間はわずか1年。60~70名体制で取り組む大規模なプロジェクトの中に、当時、入社5年目の若手であったT氏も参画することになった。

02未知なる課題に、
真正面から向き合う。

まずS氏が始めたのは、関連部門に対する入念なヒアリングと、導入ベンダとの折衝。当時を振り返り、S氏はこう話す。
「変革を担うプロジェクトなので、説明していく中で多種多様な意見がありました。様々な方と折衝をするなかで、相手の立場になって考えることの大切さを知り、事前に相手からの質問を想定するクセがつき、私自身の成長にもつながったと思います。プロジェクトオーナやプロジェクトマネージャ、変革に賛同する方々の意見を取り入れながら、そうした課題も着実に乗り越えていきました。」
一方で、若手社員のT氏も当初、“壁”にぶつかる。打ち合わせや会議の場で、飛び交う耳慣れない人事業務の専門用語。もともと工場部門のシステム保守・運用などに携わってきた彼にとって、新しいプロジェクトへの参加は、挑戦であると同時に未知だったのだ。
しかし、そのくらいで打ちひしがれるT氏ではなかった。
「大きなプロジェクトに加わる機会をもらったのに、“知らない”、“分からない”でつまづいていたら先には進めません。新しい言葉はメモを取り、あとで必ず先輩や上司に聞く。システム実装にあたっても、導入ベンダからのスキルトランスファーを受けるなど、知識を蓄積していくことには手をゆるめませんでした。」
PLと若手社員。立場は違えど、未知なる課題にぶつかったとき、両者は真正面からそれに向き合うことを選んだ。

03お客さまの課題に向き合い、
一緒になってつくる。

プロジェクトにおけるT氏の役割は主に3つ。IHI人事部などの関係部門から要件をヒアリングし、整理すること。導入ベンダからシステムについての知識やノウハウを吸収し、実装させること。そして、各社バラバラの形式で保管された既存システムのデータを新システムに移行させることだ。
プロジェクトが進むにつれて、新しくやらなければいけないことが出てくる。イレギュラーなことも中にはあるが、周りからのサポートも厚かった。
そうした日々を重ねるうち、最初は途方もなく見えたプロジェクトも、徐々に形が見えてきた。すると、T氏は、このプロジェクトの中に新たな“やりがい”を感じるようになる。
「お客さま(IHI人事部)が感じている課題に対して、親身になって向き合う。自分たちだけでつくるのではなく、一緒になって課題を解決していく。それが、徐々に形になっていくとき、自分の仕事の中に大きな魅力を感じるようになりました。」
完成したシステムを海外展開する際、海外のIHIグループ会社にもシステム操作のフォローをする機会があった。相手の立場になって事前に質問を想定しておく大事さ、そして自分自身がプロジェクト参画当初、人事の専門用語という“言葉の壁”にぶつかっていたこと。初めての海外での業務は、その二つの経験が糧となり、成功をおさめた。

04本気の“ものづくり”を支える、
誠実な“ものづくり”。

システムの本稼働の開始後、T氏は学習管理機能(研修の申し込みや受講およびEラーニングの受講)を担当するチームのチームリーダになった。システムの安定的な運用には日々、小さな課題が出てきたり、お客さまやシステム利用者から改修の要望があがってきたりすることもある。有用な学習管理機能を運用・保守する傍ら、システムの認定資格の取得をするため、自身も学習にも励む。教育・学習という観点からIHIグループ全体の社員を支える。T氏の仕事に対する姿勢に対して、上長であるS氏はこう話す。
「普段の彼を見ていると、これだけの仕事をこなすパワーはどこから出てくるのだろうと感じます。プロジェクト期間中も、体調を崩して休んだということは聞いたことがありません。そういう仕事への向き合い方だから、短期間でもすごく成長したのかもしれません。本人も実感があると思います。私自身、当社の魅力は“仕事を誠実にやり遂げること”だと思っています。そういう意味で、TさんはIHIエスキューブらしい働き方をしている社員なのではないかなと思いますね。」
IHIグループの本気の“ものづくり”を支える、誠実な“ものづくり”が、そこにはある。

OTHER PROJECT